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プラエネステ(英語表記)Praeneste

改訂新版 世界大百科事典 「プラエネステ」の意味・わかりやすい解説

プラエネステ
Praeneste

古代ローマのラテン人の都市。現在のパレストリーナPalestrina。ローマから東南東約30kmのアペニノ山中の高く涼しい場所にあった。伝承では神話時代に創られ,前700年ころまでエトルリア化した進んだ文化をもっていた。歴史には前5世紀に強力なラテン人の都市として初めて現れる。前4世紀にはローマとしばしば戦い,ラテン戦争に参加した後ローマに領地を奪われ,同盟市となる。前90年にローマの自治市(ムニキピウム)となったが,マリウスに味方したためスラはこの町を略奪し,低い地位に落として退役兵を植民した。別荘地神託の場所として有名であり,皇帝や有力者たちがイタリア最大のフォルトゥナ女神の神殿で神託を受けた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プラエネステ」の意味・わかりやすい解説

プラエネステ
Praeneste

古代イタリア,ラチウム地方の都市。現パレストリナ。アペニン山脈の丘の上にあって,伝説ではオデュッセウスの子テレゴヌスが建設したとされる。前7世紀にエトルリア文化が栄え,ラテン都市とともにローマと戦ったが敗れ,ローマからの亡命者受入れ地となり,前 90年自治都市 (ムニキピウム ) となった。前 82年マリウス派の拠点となったため L.スラの攻略を受け,彼の植民によって市街はふもとに移った。前1世紀頃建てられたフォルツナ神殿は有名。またアウグスツス,ハドリアヌスらの皇帝やプリニウス (小) らの別荘地でもあった。

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