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    東京都心に米軍基地 住民不安、「標的かも」

    東京23区内にある唯一の米軍基地「赤坂プレスセンター」。敷地内には米軍広報紙の星条旗新聞のビルや、将校の宿舎もある。奥は新宿副都心=2017年4月19日、東京都港区六本木
    東京23区内にある唯一の米軍基地「赤坂プレスセンター」。敷地内には米軍広報紙の星条旗新聞のビルや、将校の宿舎もある。奥は新宿副都心=2017年4月19日、東京都港区六本木
    2017年05月02日 00時00分

     六本木ヒルズがそびえる東京都心の一等地に米軍基地があることは、意外に知られていない。都立青山公園に隣接する米陸軍基地「赤坂プレスセンター」。戦後、旧日本軍の駐屯地を米軍が接収した場所だ。東京都は約2万7千平方メートルの敷地の全面返還を求めているが、見通しは立たない。

     「なぜ、軍隊のヘリコプターが飛んでいるのか?」。4月19日午後、六本木ヒルズ展望台の見物客が騒然としていた。

    都立青山霊園の上を低空飛行する米軍のヘリコプター。日米地位協定により、米軍機は日本の航空法による高度規制が適用されない=2017年4月19日、東京都港区南青山
    都立青山霊園の上を低空飛行する米軍のヘリコプター。日米地位協定により、米軍機は日本の航空法による高度規制が適用されない=2017年4月19日、東京都港区南青山

     ビルの間を縫うように低空飛行し、ヘリポートに次々と着陸した。その内の1機から来日中のペンス米副大統領が降り立った。車に乗り込み、パトカーを先頭に十数台が一斉に出発する様子が見えた。「米軍基地だ」と一人がつぶやくと、数人が「えーっ」と驚きの声を上げた。

    「赤坂プレスセンター」のゲートに立つ日本人警備員。日米地位協定により、米軍敷地内での武装が認められ、腰に拳銃を下げている=2017年4月19日、東京都港区六本木
    「赤坂プレスセンター」のゲートに立つ日本人警備員。日米地位協定により、米軍敷地内での武装が認められ、腰に拳銃を下げている=2017年4月19日、東京都港区六本木

     2月に来日したマティス国防長官もここを経由し首相官邸に向かった。立ち寄り先の米国大使館は目と鼻の先。ヘリは横田基地などとの間を深夜早朝問わず、不定期に行き来する。住民にとって騒音や事故の不安は絶えない。

    米陸軍基地「赤坂プレスセンター」の周囲をデモ行進する「麻布米軍ヘリ基地撤去実行委員会」の人々=2017年4月18日夜、東京都港区六本木
    米陸軍基地「赤坂プレスセンター」の周囲をデモ行進する「麻布米軍ヘリ基地撤去実行委員会」の人々=2017年4月18日夜、東京都港区六本木

     周辺で育った加賀屋恵美子さん(68)は、「北朝鮮のミサイルが、在日米軍基地を狙っていると聞く。ここも標的なのかも」と不安そうだ。幼なじみの中里潤子さん(68)は「沖縄の人たちの苦しい気持ちが、よく分かる」とうなずいた。

    米陸軍基地「赤坂プレスセンター」に降り立ったマティス米国防長官(右から2人目)。奥は六本木ヒルズ=2017年2月3日、東京都港区六本木
    米陸軍基地「赤坂プレスセンター」に降り立ったマティス米国防長官(右から2人目)。奥は六本木ヒルズ=2017年2月3日、東京都港区六本木

     基地撤去を求める住民運動は4月で50周年を迎えた。副大統領が飛来した前日には、青山公園で集会が開かれ、川崎悟実行委員長が「米軍に帰ってもらうまで頑張りましょう」と運動の継続を決議した。参加者たちは「米軍基地はいらない」と基地の周りをデモ行進した。(写真と文 原田浩司・共同通信編集委員)

    *写真・記事の内容は、2017年5月2日までの取材を基にしたものです

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