ロシア産原油の価格上限の確認厳格に　財務省、20日から

財務省は主要7カ国（G7）などがロシア産の原油に科している価格上限の制裁措置を20日から強化する。ロシア産原油を輸入する石油元売りなどと海運、保険会社が取引する場合、上限を守っているとの宣誓書を荷積みの度に輸入業者から得るよう義務付ける。

価格のわかる契約書が入手できる場合は宣誓書は必要ない。これまでは輸送や保険の契約期間ごとに宣誓書を入手するよう保険会社などに求めていたが、荷積みごとの宣誓書に改め、厳格に確認するようにする。

上限価格を超えている疑いがある輸入業者などに対しては、輸出の手続きにかかった費用や輸送費、保険料といった内訳の提出を政府が求める。

G7と欧州連合（EU）、オーストラリアがこうした措置の強化で合意していた。

価格の上限はロシアによるウクライナ侵攻を受け、2022年12月に導入した。産油国のロシアの収入を減らし、ロシアの戦費調達を抑える狙いがある。上限を上回る取引があることから措置の実効性を高め、ロシアの制裁回避を防ぐ。