Help:脚注
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本文書では、説明のために「脚注」を文書名・用語として使用しています。これは英語版ウィキペディアでは「Footnote(s)」であることに起因するものであり、節の名称を「脚注」とすることや節の位置を最下部とすることを意味しません(Wikipedia:スタイルマニュアル (レイアウト)を参照)。他の用語を節の名称に使用する場合は、その語に読み替えてください。また、この文書を根拠に節の名称を変更することはできません。 |
ウィキペディアの脚注機能を用いると、記事本文の内容に関する参考文献や注釈といった短い補足コメントを、記事の末尾など本文と別の場所にまとめて表示することができます(バンクーバー方式)。本文中に置いた専用のリンクをクリックすることで、対応するコメントを参照します。
具体的にはこの文末にあるものです[例 1]。
ここでは編集・執筆者向けに脚注の作成方法の技術的な説明をします。読者向けの脚注の使用法についてはHelp:脚注/読者向けをご覧ください。
Wikipedia:出典を明記するでは、編集・執筆者向けに、なぜ出典を明記しなければならないかや、出典にどのような内容を記述するべきかについて説明されています。Wikipedia:スタイルマニュアル (レイアウト)では、編集・執筆者向けに、配置について説明されています。また、Wikipedia:出典テンプレート#短縮脚注参照では、同一文書を何度も参照する際に記述を簡易化する方法を説明しています(ハーバード方式)。
脚注の作成方法[編集]
半角文字の <ref>
と</ref>
で通常の文を囲みます。すると、囲まれた文は文章中のその場所には表示されない脚注コメントとなり、代わりに通し番号が割り振られたリンク記号がその場所に表示されます。<ref>
の代わりに<ref name="○○">
と書くこともできます。○○の部分には簡潔に脚注を区別して表す文字列を入れます。これによって、同じコメントを異なる場所から脚注として参照できるようになります(方法は後述)。一定の条件のもとでは引用符を省略することができます。なお、文字列に係る条件などについては「name属性とgroup属性に用いる文字列の詳しい仕様」節で詳説します。
この記事での本の名前などの一部の記載は、例示用の実際ではない架空のものです。
この下に記述例と表示結果があります。
記述例 | 表示結果 |
---|---|
このように本文中に脚注コメントを記述すると、実際には通し番号の脚注リンク記号が表示されます<ref>ここは脚注コメントです。本文と別の場所にリンク表示されます。</ref>。 脚注機能を利用すると、記事の出典や参考文献をスマートに参照することができます<ref name="example">ウィキ田ペディ夫『俺は百科事典』明美書房刊、2007年O月X日発行(46-49ページ)</ref>。 |
このように本文中に脚注コメントを記述すると、実際には通し番号の脚注リンク記号が表示されます[1]。
脚注機能を利用すると、記事の出典や参考文献をスマートに参照することができます[2]。 |
こうして作成された脚注コメントは、半角文字で<references />
または{{Reflist}}
と記述した場所に一覧表示され、対応する本文中の脚注リンクをクリックして参照することができるようになります。ここには、作成した場所より上に作成されたすべての脚注コメントが一括表示されますので、基本的に<references />
または{{Reflist}}
は1つのページにいずれか1つのみ作成します。{{Reflist}}も参照のこと。
記述例 | 表示結果 |
---|---|
{{Reflist}} |
|
以上が、脚注リンクの作成方法です。実際の記事の執筆・編集に取りかかる前に、下記の「スタイルと用法」節にあるアドバイスも併せてお読みください。
複数箇所に同じ脚注を付ける[編集]
記事中の他の場所から同じ脚注を参照させたい場合は、脚注リンクの識別名を同じにします。このとき2つ目以降の脚注コメントは無視されるため、省略が可能です。その場合、<ref name="○○" />
とだけ記述してもかまいません。
記述例 | 表示結果 |
---|---|
通常はそれぞれの脚注リンクに個別の番号が順に割り振られますが<ref>各脚注コメント横の^マークをクリックすると対応する番号の位置に戻ります。複数の箇所から参照される場合はアルファベット記号が表示されます。</ref>、同じ識別名の脚注リンクには同じ番号が表示されます<ref name="example">同じ識別名の脚注リンクのうち、2つ目以降のここのコメントは表示されないため省略可能です。</ref>。 後者の場合、上で紹介した略記法が使用できます<ref name="example" />。 == 脚注 == {{Reflist}} |
通常はそれぞれの脚注リンクに個別の番号が順に割り振られますが[1]、同じ識別名の脚注リンクには同じ番号が表示されます[2]。
後者の場合、上で紹介した略記法が使用できます[2]。 |
{{Sfn}}タグを用いて、同一の脚注を自動で集約することもできます(ハーバード方式)。これについては別項「Wikipedia:出典テンプレート#短縮脚注参照」で詳説しています。
基礎情報テンプレートなど、テンプレートの仕様変更により、引数が出力されなくなることもあります。その際、脚注コメントをテンプレートの引数に記述していると、エラーが表示されてしまいます。できる限り本文中に脚注コメント本体を記述したほうが良いでしょう。
脚注をグループ化する[編集]
- 使用法
-
<ref>
と<references />
と
- の中で、
group
属性を<ref group="グループ名">
と<references group="グループ名" />
と
- のように指定してください("グループ名"には"注釈"などを使います)。なお、
</ref>
タグの使用法は変わりません。 - 用例
- 「ヴィクトリア (イギリス女王)#脚注」を挙げておきますので、実際の記事でお確かめください。
さらなる使用説明については、すぐ下の「注釈リストと出典リストを分離したいとき」節が応用編になっていますので、ご覧ください。
注釈リストと出典リストを分離したいとき[編集]
記事の構成上、脚注という形で示されるべき情報の多くは、「出典(典拠とする資料。情報の出どころ。書誌やウェブサイト上の情報)」と「注釈(補足情報、補足説明)」に大別できます。分類するための節(セクション)を脚注の下位に設定するか、「脚注」節を廃したうえで「注釈」節と「出典」節を設定するかしていなければ、これら属性の異なる情報は混在しています。
これらが混在した状態では、記事の文中に[1][2][3]などという形で脚注の表示があっても、それぞれの脚注が、出典を示すものなのか、注釈なのか、あるいはまた、補足説明のみで出典を要する状態にあるのか、はたまた、出典でも注釈でもない雑多な情報であったりするのかを、リンク先に移動してみるまで、あるいは内容を確かめるまで、判別できません。辞事典の理念として、これらは明確に分類して表示するのが本来です。「脚注がわずかしか表示されていない場合にまで、果たして必要か」という意見もありましょうが、「脚注がわずかしか表示されていない状態」は辞事典のあるべき体裁ではありませんので、「分類することに意味があるところまで出典を充実させることが肝心」、というのが、いわゆる正論です。
出典と注釈を分別し、レイアウト上でも分離したほうが良いと考えるならば、その記事の文中で[1][2][3]などという形で表示するのをやめ、注釈を示す脚注に出典と区別するための名前、例えば「注釈」という名前を与えて、表示するべきです。作業手順は後で説明しますが、そのようにしますと、[1][2][3]のうちの[2]だけが注釈であった場合、[1][注釈 1][2]という表示に変わり、追加で何も記されない「出典」と文中で区別できるわけです。なお、先述しているとおり、この作業を行なう際は、「脚注」節の下位に「注釈」と「出典」それぞれの節を新設するか、「注釈」節と「出典」節を新設するかして、収まるべき節に表示されるようにすることを同時に行う必要があります。それをしなければどうなるかと言いますと、収まるべき場所が無いため、その情報は表示されません。
作業手順[編集]
- 注釈用の脚注タグはすべて次のように置き換える。脚注の再利用の箇所も同様に置き換えるのを忘れないようにしてください。
<ref>ほにゃらである。</ref>
→<ref group="注釈">ほにゃらである。</ref>
<ref name="ほにゃらの説明" />
→<ref name="ほにゃらの説明" group="注釈" />
- 「脚注」節を廃止しない形では、下位に「注釈」節と「出典」節を新設する。
== 脚注 == === 注釈 === <references group="注釈" /> === 出典 === <references />
- 「脚注」節を廃止する形では、「注釈」節と「出典」節を新設する。
== 注釈 == <references group="注釈" /> == 出典 == <references />
具体例[編集]
記述例 | 表示結果 |
---|---|
例示を兼ねた文章を使って「注釈」と「出典」の使用方法をご説明しましょう<ref group="注釈">まずは右側の「表示結果」をご覧ください。注釈はご覧のような形で表示されます。refタグのgroup拡張を使用して作成されています。これは1つ目の注釈です。「出典」節と区別された「注釈」節に表示されていることをお確かめください。</ref>。1つ目の文は終わり、これが2つ目の文です<ref name="ex02" group="注釈">これは2つ目の注釈です。この注釈は別の場所でも使うことになっていますので、そのためのname属性も設定してあります。</ref>。 段落が変わりました。ここには典拠の提示が必要な内容が記されていると仮定したうえで出典を表示しましょう<ref>ほげ本ほげ太郎 『もっとほげほげ』、ほげら出版、1986年4月20日。</ref>。右側の「表示結果」では「出典」節に出典の詳細情報が表示されていることをお確かめください。 次に移りましょう。前の前の段で触れていた「2つ目の注釈」の2度目の表示をここで行いますが<ref name="ex02" group="注釈" />、「注釈」節に表示されている2つ目の注釈が引用されていることを、お分かりいただけるでしょうか。上付き添え字で a b と表示されていますが、a は「2つ目の注釈」と、b は2度目の表示場所と紐づけされているわけです。 それでは最後。注釈の内容に典拠の提示が必要な場合、出典はどのような方法で表示すればよいのでしょうか。答えは、[[Template:Refnest]]を使ったこの方法{{Refnest|group="注釈"|ここは注釈ですが、記事本文と同じように脚注を表示でき、必要な出典<ref>ぴよ宮ぴよ実 『ピヨってもうた』、ぴよ書房、2007年10月1日。</ref>を表示できます。}}です(他の方法もあります)。詳しくは「[[#脚注を入れ子にしたいとき|脚注を入れ子にしたいとき]]」をご参照ください。さらにその出典が「[[参考文献]]」節で詳細を記載されている資料であれば、「脚注」→「注釈」→「出典」→「参考文献」とリンクが張られることになります。 == 脚注 == === 注釈 === <references group="注釈" /> === 出典 === <references /> |
例示を兼ねた文章を使って「注釈」と「出典」の使用方法をご説明しましょう[注釈 1]。1つ目の文は終わり、これが2つ目の文です[注釈 2]。
段落が変わりました。ここには典拠の提示が必要な内容が記されていると仮定したうえで出典を表示しましょう[1]。右側の「表示結果」では「出典」節に出典の詳細情報が表示されていることをお確かめください。 次に移りましょう。前の前の段で触れていた「2つ目の注釈」の2度目の表示をここで行いますが[注釈 2]、「注釈」節に表示されている2つ目の注釈が引用されていることを、お分かりいただけるでしょうか。上付き添え字で a b と表示されていますが、a は「2つ目の注釈」と、b は2度目の表示場所と紐づけされているわけです。 それでは最後。注釈の内容に典拠の提示が必要な場合、出典はどのような方法で表示すればよいのでしょうか。答えは、Template:Refnestを使ったこの方法[注釈 3]です(他の方法もあります)。詳しくは「脚注を入れ子にしたいとき」をご参照ください。さらにその出典が「参考文献」節で詳細を記載されている資料であれば、「脚注」→「注釈」→「出典」→「参考文献」とリンクが張られることになります。 |
出典用テンプレートの利用[編集]
上の作業で<references />
ではなく{{Reflist}}を使用していて、2の「脚注」節を廃止しない形をとる場合は、以下のとおりです。
== 脚注 == === 注釈 === {{Reflist|group="注釈"}} === 出典 === {{Reflist}}
注釈用テンプレートの利用[編集]
上の作業で<ref group="注釈">
と<references group="注釈" />
を使用する代わりに、
のテンプレートを使用することも可能です。
== 脚注 == === 注釈 === {{Notelist}} === 出典 === {{Reflist}}
== 脚注 == === 注釈 === {{Notelist2}} === 出典 === {{Reflist}}
グループ名の基準[編集]
<ref>
タグの本来の目的は、出典(参照文章と参照箇所)の記述のためであり、その数も多くなりがちなので、出典用にはgroup="グループ名"
を指定しないのが普通です。ただ、必要に応じて指定することもあります。
注釈(補足説明)用に使う場合は、<ref group="注釈">
を使うのがルーズな規定ですが、完全統一はされていません。また、文中に[注釈 1]の表示があまりにも多く差し挟まれていると「分かり切ったことを何度も表示するな」「最低限の目立たない表示で済ませろ」と不満に思う人が多いのかも知れません。見た目をすっきりしたいなどの理由で、少ない文字や記号を使っている例が多くあるのです。実のところ、全角文字を2つも使う「注釈」はあまり使われていません。「注釈」も含めた代表的な例を以下に挙げておきます。
<ref group="注釈">
: 全角x2。<ref group="注">
<ref group="†">
<ref group="※">
: 全角x1。<ref group="*">
: 半角x1。
また、数字で付番されたくない場合には、group="lower-alpha"
を使えばa b c、group="lower-greek"
を使えばα β γと表示させることもできます(Predefined groups/参照グループ様式と使用例)。
<ref group="lower-alpha">
: [応用例]「外国地名および国名の漢字表記一覧#出典」
脚注文記述箇所を本文から分離したいとき[編集]